「えっ、ザリガニが真っ二つになって死んでる?」
飼っているアメリカザリガニを見たとき、思わずそう思いました。体が二つに分かれているように見えて、何が起きたのか分からずびっくり。
でも、よく見ると片方だけが動いています。
「あー! 脱皮したのか!」
死んでしまったと思ったものは、脱ぎ捨てた殻でした。いつの間にか脱皮を終えて、本体と抜け殻が並んでいたのです。
しかも、触ってみると体がぷにぷに。普段の硬いザリガニとは違って、まだ殻が固まっていないような感触でした。脱皮することは知っていても、実際に見ると驚きます。
ただ、脱皮直後に触ったのは反省点。新しい殻が柔らかい時期なので、次からは触って確かめず、そっと見守ろうと思います。

この出来事をきっかけに、「どうやって脱皮して大きくなるの?」「うちのザリガニは、どこまで大きくなるんだろう?」と気になり、調べてみました。
この記事は、家主の飼育体験と、環境省・大学・飼料メーカーの資料をもとにした解説です。餌の紹介には広告リンクを含みます。紹介商品の使用体験は確認していないため、購入候補として掲載しています。
アメリカザリガニは、脱皮を繰り返して大きくなる
ザリガニの体を覆っている硬い殻は「外骨格」と呼ばれます。大きくなるには、その殻を脱ぎ、新しい殻に替える必要があります。つまり、今回見つけた抜け殻は、成長の途中に残されたものだったのです。
ルイジアナ州立大学の農業普及機関「LSU AgCenter」の資料では、脱皮の前後を次のように説明しています。
- 準備する:古い殻の下に柔らかい新しい殻ができ、古い殻のカルシウムの一部が体内に回収されます。
- 古い殻を脱ぐ:背中側の頭胸部と腹部の境目が開き、体を抜き出します。
- 体を広げる:脱皮した直後の柔らかい殻が広がり、ひと回り大きくなります。
- 殻が硬くなる:体内に蓄えたカルシウムや、水中から取り込むカルシウムなどが使われ、新しい殻が硬くなっていきます。
殻を脱ぐ動作自体は短時間で進むため、ずっと見ていなければ見逃すこともあります。今回も脱皮の瞬間を見たわけではなく、終わったあとに気づきました。出典:LSU AgCenter『Crawfish Production Manual』脱皮の解説
どこまで大きくなる?通常10cmほど、最大15cmが目安
環境省のアメリカザリガニの紹介では、大きさは「全長が通常10cm程に成長し、最大で15cm」とされています。
見慣れたザリガニでも、15cmと聞くとかなり大きく感じます。ただし、これは種類としての大きさの目安で、どの個体も15cmになるという意味ではありません。餌を増やせば必ず最大サイズに育つ、というものでもありません。出典:環境省「どんな生き物? 身近だけど、ヤバイ奴!」
成長の速さや脱皮の間隔には、水温、栄養、飼育密度などが関係します。若い個体ほど脱皮の頻度が高く、成長につれて間隔が長くなる傾向があるため、「毎月何日に脱皮する」とは決められません。出典:LSU AgCenter「Crawfish Biology」
写真だけでは正確な体長までは分かりません。これからは脱皮した日と、同じ角度から撮った写真を残して、成長を比べてみたいと思います。ハサミを伸ばした大きさと胴体の長さを混ぜず、毎回同じ測り方にすると変化が分かりやすそうです。
脱皮直後の「ぷにぷに」は、殻がまだ柔らかいから
今回いちばん意外だったのは、あの柔らかさでした。見た目はザリガニなのに、いつもの硬い感触がありません。
脱皮したばかりの殻はまだ硬くなっていないため、その時期は特に無防備です。キョーリンの飼育解説では、殻が硬くなるまで最低3〜4日かかると案内しています。これは飼育上の目安として受け止め、日数だけで「もう触って大丈夫」と判断しないようにします。出典:キョーリン「ザリガニの飼育方法」
柔らかさを確かめるために触る必要はありません。持ち上げたり、殻を押したりせず、隠れ家で落ち着いて過ごせるように見守ることにします。
脱皮を見つけたら、抜け殻と本体を落ち着いて確認
私のように「死んだ?」と驚いたときも、すぐにつかんで取り出す前に、本体が別にいるか、触角や脚が動いているかを少し離れて観察します。抜け殻は脚やハサミの形まで残ることがあり、一見すると本物そっくりです。
ただし、動かないというだけで、抜け殻とも死亡とも断定はできません。脱皮直後の本体もじっとしていることがあります。片方が動いたという今回の体験を、すべての場合に当てはめないようにしたいところです。
抜け殻は、すぐに捨てなくていい
抜け殻と確認できたものは、慌てて取り出さなくても大丈夫です。ザリガニはカルシウム補給のために自分の殻を食べることがあり、キョーリンも脱皮殻を残すよう案内しています。食べ残した餌とは分けて考えます。
ほかのザリガニから襲われないようにする
脱皮直後は共食いされやすいため、単独飼育が基本です。複数匹いる場合は、柔らかい個体をつかんで動かすことは避け、仕切りや同居個体の移動などで接触を防ぎます。餌を多く入れるだけでは、この時期の安全対策にはなりません。出典:キョーリン「ザリガニの飼育方法」脱皮について
成長を支える餌は、ザリガニ用の沈むタイプを候補に
脱皮を見つけると、「大きくなったのなら、たくさん食べさせたほうがいいのかな」と思いがちです。でも、脱皮の前後は食べないこともあります。食べていないのに追加し続けず、食べる様子を見ながら量を調整したいところです。
普段の餌を選ぶなら、ザリガニがつかんで食べやすい沈下性の専用飼料が候補になります。今回調べたのは、キョーリン「イキイキザリガニ」40gです。
- ザリガニ・カニ・エビ向けの、沈むタイプの餌。
- 内容量は40g。商品を見分けるJANコードは4971618882073。
- メーカーの給餌目安は、1日2〜3回、5分ほどで食べ切れる量。
この目安を出発点に、個体の大きさや食欲に合わせて調整します。食べ残した餌は取り除き、「大きく育てたいから」と入れすぎないようにしましょう。商品仕様・給餌量の出典:キョーリン「イキイキザリガニ」公式ページ
これは使用レビューではなく、公式情報を調べた購入候補です。この餌で今回の脱皮に成功した、脱皮不全を防げる、15cmまで育つ、といった効果を確認したわけではありません。
次の脱皮は、びっくりする前に成長を喜びたい
真っ二つになったように見えたザリガニ。片方だけが動いているのを見て、脱皮だと気づいた瞬間は、心底ほっとしました。そのあとの「ぷにぷに」まで含めて、飼ってみないと分からない驚きでした。
脱皮は、アメリカザリガニが大きくなっていく過程のひとつ。次に抜け殻を見つけたら、まず落ち着いて本体を探し、柔らかい時期は触らず見守りたいと思います。
なお、アメリカザリガニは条件付特定外来生物です。一般家庭でペットとして飼い続けることはできますが、川や池などの野外に放したり、逃がしたりすることは禁止されています。大きくなっても、最後まで責任を持って飼育します。出典:環境省「アカミミガメ・アメリカザリガニの規制について」
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