英国の動物福祉団体RSPCAで、保護猫を受け入れる場所の確保が課題になっています。2026年10月20日の報道を入口に、数字の意味と、譲渡・一時預かりで支える仕組みを整理します。
ここで扱うのは主にイングランドとウェールズで活動するRSPCAの情報です。英国全体の保護猫総数や、日本の保護猫数を示す統計ではありません。情報確認日:2026年10月21日。
報じられた3つの数字を分けて読む
| 2025年に関する指標 | 報じられた数字 | 読み方 |
|---|---|---|
| 同じ住所で10匹以上の猫が関係する事案 | 1,780件 | RSPCAが対応した事案の件数 |
| 上記事案に関係した猫 | 36,000匹超 | 事案に関係した猫の数。全頭を施設に収容した数とは限らない |
| RSPCAのネットワークが受け入れた猫 | 約20,000匹 | 支部や一時預かり等を含む受け入れの集計 |
出典:The Guardianの2026年10月20日報道。報道で紹介されたRSPCAの数字であり、本サイトが独自に集計したものではありません。
1,780件は事案件数で、1,780世帯と同じ意味とは限りません。また、36,000匹超は多頭の事案に関係した猫、約20,000匹は団体の受け入れという異なる指標です。両者を足して「56,000匹を保護した」とすることはできません。重複や収容の有無も、この数字だけでは判断できません。
同様に、日本の自治体の引き取り頭数や保護団体の在籍数と直接比較して、どちらの国が深刻かを順位付けすることもできません。集計主体、地域、期間、「関係した」「受け入れた」「現在いる」の定義をそろえる必要があります。
譲渡は、家庭と猫の相性を確認するところから
保護猫を迎える場合、施設に空きをつくるためだけに急いで決めるのではなく、その猫の性格や必要な世話と、家庭で続けられるケアが合うかを確かめます。
RSPCAの猫の譲渡案内は、暮らし方や先住動物との相性、住まいの安全、継続する医療費などを確認する流れを紹介しています。譲渡費用も施設や猫の年齢で異なります。これは英国での案内なので、日本の団体の条件や費用が同じという意味ではありません。
子猫に限らず、成猫も含めて自分の生活に合う猫を譲渡元と相談することが大切です。実際に迎える準備は、当サイトの保護猫を迎える最初の数日で、静かな一室や情報の引き継ぎ、先住動物との対面の進め方を確認できます。
一時預かりは、次の暮らしにつなぐ支援
一時預かり(フォスター)は、団体と連携し、猫が必要とする期間に家庭で世話をする活動です。終生飼育とは役割が異なりますが、毎日の食事、清掃、観察や必要な通院に対応する責任があります。
RSPCAの公式フォスター案内には、事前の家庭環境確認と研修、担当者の継続支援が紹介されています。預かり期間は数日から数か月、ときにはそれ以上になる場合があり、猫ごとの事情によって変わります。費用や通院先についても事前に取り決めがあります。
日本で参加するなら、地域の団体へ次の点を確認してから引き受けます。RSPCAの制度をそのまま当てはめず、相手の団体との具体的な約束を優先しましょう。
- 預かり期間の目安と、延びた場合・継続できなくなった場合の対応。
- フード・猫砂・医療費の負担者と、受診の判断や支払い方法。
- 通院・搬送、日々の記録、譲渡希望者との面会に必要な協力。
- 先住動物との接触管理、使える別室、脱走防止の条件。
- 緊急時や夜間の連絡先。
迎えられないときも、続けられる支援を選ぶ
住居や家族、先住猫の事情によって、譲渡も預かりも難しい場合があります。そのときは、団体が現在必要としている物資やボランティア、継続支援の案内を公式窓口で確認する方法があります。募集条件や受け入れ可能な物資は変わるため、送る前に確認します。
多頭飼育についても、頭数だけで飼い主を決めつけるのではなく、世話や費用、繁殖管理に困り始めた時点で相談できることが重要です。不妊去勢などの健康上の判断は獣医師へ、飼育継続の相談は地域の自治体や支援団体へつなげます。無理な追加飼育を続ける前に助けを求められる仕組みが必要です。
この記事で伝えたいこと
海外の大きな数字に驚くだけで終わらせず、事案件数と猫の数、関係した頭数と受け入れ頭数を分けて読むことが出発点です。日本の読者にとっては、受け入れ団体と家庭の双方が続けられる形で、譲渡や一時預かりを支える方法を考える材料になります。
出典と確認先
- The Guardian:RSPCAの猫受け入れ状況に関する報道(2026年10月20日):表の数値の出典
- RSPCA:How to adopt a cat:英国での譲渡の仕組み
- RSPCA:Foster an animal:一時預かりの条件と支援
アイキャッチは保護猫を家庭へ迎える場面のAI生成イメージです。RSPCAの施設、実際の保護事案や猫を撮影したものではありません。
